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移送事件

 昨年10月に相談を受けていた、貸金請求事件(被告側)が終了致しました。
 大阪のG社という元金融業者からの請求を受けた、女性からの依頼事件です。
 別れたご主人の依頼で、結婚していた頃名義を貸したかたちで債務者になっていた借り入れについて、消滅時効完成後(最終弁済から17年経過後)に請求を受け、一万円弁済してしまったという事件です。その後訴状が送達されてきたという事案です。
 この事件の問題点は、
 ①消滅時効完成後に弁済した場合、債権者の弁済に対する期待がありその後の時効援用は信義則に反するとされる点(全額弁済しなければならないのか)
 ②元金融業者であるため、合意管轄の定めがありG社の本店所在地である大阪簡裁が管轄裁判所となっている点(大阪まで行かなければならない )
 大きくこの2点でした。
 ①についていえば、G社の担当が突然自宅を訪問し、異様な風体(全身黒ずくめ)で、支払いを要求した点、1万円でよいから支払え、支払わなければ再度訪問すると強要した点などを申述し、G社が消滅時効完成後に少額を入金させ援用を困難にさせたものであり、信義則上消滅時効の援用は可能ではないかと主張する方法があります。
 但し、信義則という一般条項を用いますので、裁判官の判断による部分が大きいので、どのような結果になるか、勝てるかどうかやってみないと解らないというものです。(G社を相手にして認められた判例も数件ありました。)
 ②に関しては、移送申立という方法があります。理由を疎明して仙台の裁判所へ裁判を移してもらう方法ですが、これは、申立が認められるか否かは、やはり出してみないと解らないものです。
 今回は、依頼者に障害があること、G社の対応が強行であり、消滅時効援用で争う事などを疎明したところ、大阪簡裁は移送を認めてくれました。
 移送が決定されるとG社は態度を軟化させ、請求金額の半額での分割弁済による和解を提示し、依頼者がこれに応じ事件は終了しました。
 個人的にはG社の対応については許せない部分もあるため、最後まで争いたい思いもありました。しかし訴訟はどのような結果になるか不明ですので、依頼者には和解をすすめました。
 非常に勉強になる事件でした。
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